ALEX MOULTON LIFE

TREK OCLV 5200

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先日懐かしい写真が見つかった。初めて買ったカーボンバイク、TREK OCLV 5200だ。
ランス・エドワード・アームストロングがヤン・ウルリッヒとバトルを繰り広げた時代のカーボンバイク。確か2000年のモデルだったと思う。USPSチームカラーが懐かしさを増幅させる。この年ランスはツール・ド・フランス2連覇、シドニーオリンピックではタイムトライアルで銅メダルを獲得。その後前人未到のツール・ド・フランス7連覇を達成した事はあまりにも有名な話しだ。
しかしランスもウルリッヒもタイミングは異なるがドーピング問題で自転車界から追放される事になってしまった。
ドーピング事件というと「海賊」の異名で知られるマルコ・パンターニを真っ先に思い出す。2度の裁判判決はいずれも無罪。しかしイタリアの英雄であったはずの彼は、34歳という若さで自らの生涯に幕を下ろす。マスコミの偏った報道により精神のバランスが崩れた末の自殺だった。
1998年、ジロ・デ・イタリア&ツール・ド・フランスで勝利し、ファンを熱狂させたパンターニ。その翌年ドーピング疑惑が持ち上がると、彼の周りから一斉に人が離れていったという。それどころか、親しかった人間もパンターニに批判を浴びせ始め、マスコミは自転車界のみならずスポーツ界におけるドーピング問題の「諸悪の根源」とまで突き上げた。全ての裁判で無罪だったにも関わらず、非常に繊細であった彼から自転車競技という才能、財産、人が取り上げられたのは計り知れないダメージとなったはずだ。
家族が彼の死を知ったのは亡くなった2日後だそうだ。孤独に亡くなったその部屋には、こんな内容のメモが残されていたという。
「さまざまな色のなかで、すべての色の上のひと色、オレンジがかったバラ色。バラはバラ色、そして赤いバラはもっとも価値がある。」
解釈の仕方は様々だが、もっとも価値がある「赤いバラ」の花言葉は「愛・情熱」。
彼が求め、必要だったのは人の愛だったのかもしれない。奇しくも彼が亡くなったのは2月14日バレンタインデーだ。
ランスに同様な事が起きない用、今は祈るのみである。
by alexmoultonspeeds | 2012-11-21 06:50 | Other